米ＣＤＣ、対面授業再開へ新指針…１週間以内の新規感染「１０万人あたり５０人未満」

　【ワシントン＝船越翔】米疾病対策センター（ＣＤＣ）は１２日、学校の対面授業を完全に再開できる条件として、新型コロナウイルスの１週間以内の新規感染者数が「人口１０万人あたり５０人未満」などとする新たな指針を公表した。全米でオンライン授業の長期化を懸念する声が出ていたが、再開に関する統一的な基準はなく、連邦政府として判断の目安を示した形だ。

　ＣＤＣのロシェル・ワレンスキー所長は、ツイッターへの投稿で「子供たちを学校に戻すことは極めて重要だ。複数の予防策を組み合わせれば、対面授業はできる」と強調した。バイデン政権は、発足後１００日間で米国内の学校の大半を再開させる目標を掲げている。

　指針では、完全な対面授業再開の条件として新規感染者数に加え、過去１週間のウイルス検査の陽性率が８％未満であることも求めた。対面授業の際には、マスク着用や生徒同士の距離を６フィート（約１・８メートル）に保つことも必要だとしている。

　一部の教員組合は、対面授業の再開には、教師へのワクチン接種が必要だと訴えている。指針は「各州は教師を接種の優先対象に加えるべきだ」としつつ、再開の条件には含めなかった。

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