変異型ワクチン　簡易審査…国内機関　承認済みの改良型なら

　変異した新型コロナウイルス用のワクチンについて、審査を担う医薬品医療機器総合機構（ＰＭＤＡ）は５日、国内で承認済みのワクチンの改良型であれば、追加の国内臨床試験は基本的に不要とする見解を公表した。こうした審査の簡素化は、インフルエンザ用ワクチン以外では珍しい。変異型に対応したワクチンの審査を加速する狙いがある。

　南アフリカ型の変異ウイルスなどは、従来のワクチンの効果が低下することが懸念され、各メーカーはこれに対応したワクチン改良を進めている。簡易審査は、承認済みワクチンと作用の仕方や投与方法が同じで、免疫反応や安全性について海外の臨床試験データがあることなどが条件となる。

　同機構は昨年９月、「国内での承認には国内で臨床試験が必要」との指針を出していた。新たな見解について、担当者は「臨床試験には時間がかかる。ワクチンの性質が大きく変わらなければ、省略は可能だ」と説明した。国内では従来型ウイルスに対する米ファイザー製ワクチンが承認され、米モデルナ、英アストラゼネカも申請中。アストラゼネカは６日、南ア型用ワクチンの臨床試験を今年半ばに日本国外で開始する予定を明らかにした。

Source: yomiドクター

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