瀬古さん長男、がん闘病記を出版…「息子ながら本当にエライ」

　日本マラソン界で強化の先頭に立つ瀬古利彦さん（６４）の長男、 昴（すばる） さん（３４）が「がんマラソンのトップランナー　伴走ぶっとび瀬古ファミリー！」（文芸春秋企画出版部）を３月に出版した。８年を超える悪性リンパ腫との闘いを、瀬古家の素顔とともにつづっている。

「息子の本が人のお役に立てばうれしい」と語る瀬古利彦さん＝ＤｅＮＡ提供

　昴さんは２０１２年、悪性リンパ腫の一種、結節硬化型古典的ホジキンリンパ腫を発症。以来、化学療法、弟が提供者の骨髄移植、免疫治療薬オプジーボの使用、放射線治療などを経験し、今も病気と向き合う。

　そんな自らを「がんマラソンのトップランナー」と命名。著書には「同世代のがん患者や苦しいことを抱える人たちに、僕の葛藤、悩み、そこから気づいたことが少しでも役に立てば」との思いを込め、治療の痛み、副作用の苦しみ、不安、恐怖などを率直に、時にユーモアを交えて記した。

　後半部では、常に前向きに支えてくれる母、自身とは正反対の「超鈍感」な性格ながら毎日マッサージしてくれるマラソン界のレジェンドである父、少し認知症のある祖母らとの、コントのような笑いに包まれた闘病

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