抗体　変異型への効果検証…ワクチン　日本人対象は初　横浜市大

　横浜市立大は９日、新型コロナウイルスワクチン接種で作られた抗体が、変異ウイルスにも効果があるか検証する研究を今月から始めたと発表した。これまで一部の変異型に対してはワクチンの効果が低下する可能性が指摘されている。ワクチンの効果に変異が与える影響について、日本人を対象にした研究が行われるのは初めて。

　研究を進めているのは同大の山中竹春教授（臨床統計学）らのチーム。同大付属病院の医師や看護師ら約１００人に対し、２回目の接種の７日後に採血を行う。そのうえで、血液中に含まれる抗体が、初期型や変異型、国内で流行しているウイルスを攻撃できるかを確かめる。４月下旬にも分析結果を公表する予定だ。

　変異型のうち、ウイルス表面の突起に「Ｅ４８４Ｋ」という変異がある南アフリカ型などは、初期型をもとに作られたワクチンでできた抗体の効果を低下させると考えられている。国内でも、Ｅ４８４Ｋ変異を持つウイルスが広がっている。

　米ファイザー製ワクチンは、南ア型に対して抗体の効果が１４分の１になるとの海外研究があるが、同社は発症予防には十分な効果があるとしている。

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