米企業への「接種義務化」を最高裁が差し止め、不満表明のバイデン氏「常識的な義務化を阻んだ」

　【ワシントン＝船越翔】米連邦最高裁は１３日、バイデン政権が企業に求めた新型コロナウイルスのワクチン接種の原則義務化は、米政府の権限を逸脱しているとして、措置の差し止めを命じる判断を下した。変異株「オミクロン株」による感染者が急増する中、接種拡大を目指す政権にとって痛手となりそうだ。

バイデン米大統領（ロイター）

　米政府は、従業員１００人以上の企業に従業員の接種を求め、未接種なら週に１度の検査が必要としている。対象の従業員は８０００万人超で、違反企業には最大１万４０００ドル（約１６０万円）の罰金を科す。これに対し、共和党の州知事や企業関係者らが「個人の自由を侵害している」などと主張し、措置の停止を求めて提訴していた。

　最高裁では、保守派判事６人が判決を支持し、リベラル派の３人が反対した。一方、公的な医療保険に関わる医療施設の職員への接種義務化は認めた。

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