コロナ助成　重複支給１億円…雇調金・休業支援金　返還請求へ

　新型コロナウイルスの影響で休業を余儀なくされた人に対する二つの助成制度を巡り、厚生労働省の全国３１の労働局が、本来は併用できない助成金を誤って重複支給していたことが会計検査院の調べでわかった。重複支給額は計約１億円に上っており、各地の労働局が今後、受給者に返還を求める方針だ。

　助成制度は、コロナ禍前から存在する「雇用調整助成金」（雇調金）と、コロナ禍を受けて２０２０年に新設された「休業支援金・給付金」。

　雇調金は、企業が従業員に支払う休業手当の一部を国が補助する仕組み。一方、休業支援金・給付金は、企業が休業手当を支払わない場合に、従業員が国に支給を申請できる。

　両制度の支給総額は２０～２１年度で計約５兆８０００億円に上るが、迅速な支給のため申請書類の簡素化などが進んでいる

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