「虐待サバイバー」の女性が強調、児童虐待の被害者が抱える「格差」…学生を前に実態伝える

　「虐待サバイバー」と呼ばれる児童虐待を生き抜いた丘咲つぐみさん（４８）（東京都）が、自身の体験を踏まえた情報発信を続けている。熊本市の東京ＣＰＡ会計学院熊本校であったセミナーでは、後遺症に悩むこともある児童虐待の実態を伝え、前を見て考えることが大切だと訴えた。

体験を交えながら熱弁をふるう丘咲さん

　丘咲さんは、児童虐待の被害者を支援する一般社団法人「Ｏｎａｒａ（おなら）」の代表を務める。両親から幼少期に精神的・身体的虐待を受け、複数の精神疾患を抱えた。脊髄の難病も発症し、治療に向き合う中で自殺も図ったという。

　セミナーは２日にあり、「人生を輝かせる」のテーマで講演。「虐待は子ども時代で終わらない。後遺症もある」と訴えた。被害者には心の居場所がない「安心の格差」や「希望の格差」、自ら生計を立てられない「経済の格差」があると強調した。

　丘咲さん

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