医療ケア児　成人後受け入れ支援…厚労省、施設へ報酬増額

　厚生労働省は新年度、重い障害がある医療的ケア児らが成人した後の支援を進め、家族の負担を軽減する。ケアを行う看護師を増やした事業所の報酬を手厚くするなどし、受け入れ施設が増えるよう促す。

　たん吸引などのケアが日常的に必要な、在宅の医療的ケア児は推計２万人いる。医療関係者は、ケアが必要な成人について「数万人に上る」とみている。

　厚労省によると、医療的ケアが必要な成人を受け入れる事業所は全体の２割未満だ。看護師がおらず、家族に付き添いを求める施設もあり、関係者は成人への移行期を「１８歳の壁」と呼んで支援を求めていた。

　新年度以降、厚労省は成人を受け入れる施設を増やすため、障害福祉サービスの基本報酬を細分化し、事業所の規模やケアの提供時間に応じて報酬を増額する。看護師らの人数に応じて加算し、入浴などの生活介護や、医療的ケアを行う場合の報酬も上乗せする。

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