文福の事実上「看取り犬」引退　その時がついに？　でも、まだ頑張ってくれている　これからも大切な存在

「看取り犬」の「文福」（「さくらの里山科」で）

　「 文福(ぶんぷく) 」は高齢のため、もう“ 看取(みと) り活動”はできなくなるかもしれない――。今年４月のコラムでこう書いたばかりでしたが、その予想がいよいよ現実味を帯びてきました。

　ペットと暮らせる特別養護老人ホーム「さくらの里山科」の飼い犬で元保護犬の文福は、自分と一緒に暮らすユニット（区画）の入居者の逝去が近づくのを“察知”し、その方に寄り添って最期を“看取る”という行動を取るので、「看取り犬」と呼ぶようになりました。

　ところが、今年の１月に続いて４月にも、文福と同じユニットの入居者が逝去された際、その看取り活動をしなかったのです。

　看取り活動は、通常、三つの段階を踏みます。その時々で所要時間や間隔などは異なりますが、まず、入居者が逝去される１～３日前に、その方の居室の扉の前に座り込みます。次の段階では、居室に入り、ベッドの脇に座って、入居者を見つめます。そして、最期の時が近づくと、ベッドに上がり、寄り添って看取るのです。

　これは、

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