［医療ルネサンス］がん患者会　コロナ禍を経て＜２＞治療の不安　緊急調査発信

　女性のがん患者の４人に１人が、診察や手術を延期するなどの影響を受け、３人に１人が気分の落ち込みを感じている――。２０２０年４月、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が緊急事態宣言を発令した頃、一般社団法人「ピアリング」（横浜市）がまとめた緊急調査の結果だ。

　アンケートに回答した１１０１人は、同法人が運営する交流サイト「 Peer（ピア） 　 Ring（リング） 」の会員だ。このサイトは、乳がんのほか、子宮体がんや子宮 頸（けい） がん、卵巣がんなどの女性が、治療の経過や闘病生活の不安を投稿している。

　突然のコロナ禍は、患者の暮らしを大きく変えた。通院先は、コロナ患者の受け入れ体制の整備や感染対策に追われ、がん手術や外来診療を制限した。投稿も、予定していた診察や手術、抗がん剤などの治療が先送りされたことへの戸惑いや、入院中の面会制限による孤独の訴えが相次いだ。感染への不安から、受診を控える人もいた。

　同法人の代表理事を務める上田暢子さん（５２）は「適切ながん治療を続けられるよう、実態を伝えなければ」との思いから、

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