週５５時間でもアウト！医師の長時間労働は事故の元　国内の医療事故情報１万２，０００件超を分析

　週５５時間レベルでも、医師の長時間労働が患者を医療事故のリスクにさらすことを示す研究が発表された。北里大学病院医療安全推進室副室長の荒井有美氏らは、日本医療機能評価機構が１，０８６施設から１０年間に収集した医療事故情報１万２，２４５件のデータを用いた横断研究を実施。その結果、医師の週５５時間以上の勤務と患者の死亡など重大な有害事象の発生に有意な関連が認められたとＩｎｄ　Ｈｅａｌｔｈ（ ２０２４年８月１２日オンライン版 ）に報告した。

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　医師の長時間労働をめぐっては、働き方改革の施行に伴いさまざまな対策が行われている。長時間労働は、医師自身の健康や生活に影響を及ぼす（関連記事「 年９６０時間の残業が医師の生活に及ぼす影響 」）。世界保健機関（ＷＨＯ）の「世界患者安全行動計画２０２１－２０３０」では、健康な医療者はエラーを起こしにくく、医療者の安全は患者の安全に直接的な影響を及ぼすとされている。

　荒井氏らは今回、日本医療機能評価機構が２０１０～１９年に１，０８６

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