病児保育　運営が不安定なワケ…こども家庭庁の委託調査で回答施設の６割が赤字

　子どもが熱を出すなど体調を崩した時、働く親の支えになるのが病児保育だ。共働き世帯の増加などを背景に利用のニーズが高まっているが、子どもを預かる施設にとっては、毎日の利用者数が一定ではないため、多くが運営に苦慮している。国は、安心して子育てできる環境作りに向け、施設への支援強化に乗り出した。（三浦ちひろ）

　７月下旬の午前８時半、東京都港区の病児保育室「チャイルドケアばんびぃに」に、子どもを抱いた親たちが続々と訪れた。この日、１～５歳児の８人が預けられ、定員が埋まった。

　区内の会社員の男性（３０）は、前日に発熱した長男（１）を連れてきた。今年４月に保育所に入ってから体調を崩すことがあり、月に数回利用する。会社員の妻と交代で休みを取ったり、近くに住む自身の母親に見てもらったりしているが、回復するまで家族だけで看病するのは難しいという。「仕事を休める日数にも限りがある。病児保育はとてもありがたい存在」と話す。

　同施設は小児科医院に併設され、生後６か月以上の未就学児を受け入れている。看護師１人と保育士３人が日中、子どもたちを見守り、食事を提供する。区民は１日２０００円、それ以外は３０００円で利用できる。平均利用率は約９割で、

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