［２０２４自民総裁選］社保改革　踏み込み不足　負担増の批判念頭　働き手確保　訴えも

　自民党総裁選（２７日投開票）で９候補は、社会保障改革の必要性を訴えている。国民の暮らしに直結するだけに、具体策への踏み込みは乏しいのが現状だ。

　小林鷹之・前経済安全保障相は２３日、札幌市での街頭演説で「若い人の手取りを増やしたい。重くのしかかっている保険料の負担を減らしていく」と強調した。

　少子高齢化による人口構造の変化で、高齢者の医療費などを支えるための現役世代の負担が重くなっているためだ。河野デジタル相も同様の問題意識で、２３日に自民党本部で開かれた政策討論会で「金融資産は高齢者に偏っている」と述べ、支払い能力がある高齢者に医療費などを多く納めてもらう「応能負担」を訴えた。

　高齢者に限らず応能負担の拡大を主張する候補は多い。厚生労働相を３度務めた加藤勝信・元官房長官は、金融所得や不動産所得を勘案した負担のあり方を議論すべきだと訴えている。

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