「病院の待ち時間が長い」のは当たり前？　解消に向けて医療者と患者が取り組むべきこと

　ＳＮＳで「外来の待ち時間が長い」と、話題になっているようです。全てのコメントを確認したわけではありませんが、外来で長く待たされている患者さんが不満を漏らしたのでしょう。これに対して、「医療は他のサービスとは違うんだ」「患者は長時間待たされても我慢しなければいけない」「予約時間は『その時間に病院にいておけ』という意味で、その時間に診察してもらえるという意味ではない」などという書き込みをする医者らしい人もいます。

　昔は「３時間待ちの３分診療」と 揶揄(やゆ) されたように、病院の待ち時間が長いのは「当たり前」とされてきました。患者は英語でｐａｔｉｅｎｔといいますが、これは「我慢している」という意味もあります。我慢してこその患者さん、というわけです。

　個人的には、美容院であれ、レストランであれ、弁護士事務所であれ、予約した時間に仕事をしてくれないばかりか、その後、３時間も待たせるとか、常識的にはありえないと思います。医者の多くは医療業界にしか身を置いたことがないので「そういうもの」と思っているフシがありますが、それは「業界の常識」であり、一般社会の非常識です。医者は（少なくともその一部は）世間的には「非常識」なのだと考えざるを得ませ

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