利用者の体に合わない車いすや歩行器が多い日本　なぜスウェーデンのように快適な福祉用具を提供できない？

大きな車いすでゆったり…オーストラリア

写真１　車いすは大きく、クッション性も良いので、安楽に過ごせる（オーストラリアの介護施設で）＝宮本撮影

写真２　オーストラリアの座面付きの歩行器（左）と日本の歩行器（右）＝宮本撮影

写真３　患者をベッドから車いすへ移す時に使うリフト。介護者には腰痛がないという（オーストラリアの介護施設で）＝宮本撮影

　私は長年、高齢者医療に携わっていますが、２００８年にオーストラリアの介護施設を見学した時、日本では見たこともないような大きな車いすに高齢者がゆったりと座り、テレビを見ている姿（写真１）に、「日本は豊かな国のはずなのに、どうしてこういう車いすがないのだろう？」と不思議に思いました。

　また、座面付きの歩行器（写真２左）が使われており、日本の歩行器（写真２右）との違いに驚きました。さらにベッドと車いすの間の移乗は、「リフト」（写真３）という機械を使うのが当たり前でした。

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