［医療ルネサンス］心臓リハビリ＜２＞認知機能低下　服薬忘れも

心不全手帳を見ながら体調を確認する栗本さん（手前）と坂上さん親子（音羽病院で）

　京都市の坂上悦子さん（７８）は昨年６月、胸が痛くなり近所の知人宅に駆け込んだ。心房細動の治療で通院していた市内の音羽病院に救急搬送された。心不全を起こし、入院となった。循環器内科医の栗本律子さんは、服用していた薬を家族に持ってきてもらった。大量の残薬を見て、「認知機能が低下しているかもしれない」と告げた。

　検査をすると、認知症が疑われるレベルだった。心房細動や心不全予防の薬が４種類ほど処方されていたが、飲み忘れの多さが症状の悪化につながった。洋裁の内職をしたり買い物に出かけたりと元気そうに見えたので、近所に住む長男の洋平さん（４７）も服薬の有無まで確認していなかった。

　超高齢社会が到来し、心不全患者は現在１２０万人を超え、２０３０年には１３０万人まで増えるとされる。一方、認知機能の低下などが理由で、心臓リハビリに不可欠な毎日の服薬を守れな

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