［スキャナー］美容医療　安全対策強化…後遺症・トラブル相談急増　厚労省、報告義務化へ

　美容医療を巡るトラブル相談の急増を受け、厚生労働省は安全対策を強化する。有識者検討会が１１月にまとめた報告書での提案を踏まえ、医療機関が年１回、安全管理の状況を都道府県に報告する制度を設ける方針だ。強引な勧誘など契約に伴う問題への対応も含め、患者の健康を守る体制づくりが急務となっている。（医療部　東礼奈、鈴木恵介）

　「事前に合併症の具体的な説明がなかった。軽い気持ちで決めてしまった」

　関東地方の会社員女性（３６）が伏し目がちに、この２年間を振り返った。目の下のくまを取る日帰り手術から２週間後、鏡を見て、右の下まぶたが内側に反っていることに気づいた。まつげが眼球にあたって痛み、目が完全に閉じなくなったためドライアイにも悩む。修正の手術では元通りにならず、周囲に気づかれたくない一心で転職した。

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