児童虐待が最多２２万５５０９件…２３年度の児童相談所対応、「心理的虐待」６割

　全国の児童相談所（児相）が２０２３年度に対応した１８歳未満の子どもへの虐待件数は２２万５５０９件だったことが２５日、厚生労働省の集計でわかった。前年度から１万６６６件増え、３３年連続で過去最多を更新した。警察からの連絡が半数を占め、全体の件数を押し上げた。国は増え続ける虐待に適切に対応するため、児相での相談体制を強化する方針だ。

　類型別では、子どもの前で親が家族に暴力をふるう「面前ＤＶ」や暴言を吐くなどの「心理的虐待」が最多で、５９・８％を占めた。「身体的虐待」が２２・９％、「ネグレクト（育児放棄）」が１６・２％だった。虐待された子どもの年齢は「３歳」が１万４４２３件と最多で、身体的虐待の割合は年齢が上がると高くなっている。

　全国の２３３か所の児相から集計した。虐待件数が増加の一途をたどる一方で、児相は慢性的な人手不足に悩まされている。このためこども家庭庁は、対応にあたる専門職の児童福祉司を２６年度末までに約９１０人増員し、７３９０人とする方針を示している。

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