［見栄晴さん］（下）競馬番組のＭＣを２７年間　「死ぬまで馬券を買えたら、自分を褒めてあげられる」と考えるワケ

　タレントの見栄晴さん（５８）は２０２４年１月末に下咽頭がんを公表、約２か月の治療を経て、現在は以前と変わらず、競馬予想番組のＭＣなどとして活動を続けています。抗がん剤と放射線による治療が効き、がんは消えていますが、ぬぐえない再発や転移への不安、放射線治療の後遺症、仕事への思いなどを聞きました。（聞き手・藤田勝、撮影・秋元和夫）

――放射線治療の後遺症は今も残っていますか。

　味覚はまだ元の８割ぐらいですね。日本食に多い味の深み、だしの味みたいなのが分かりません。そばを食べたら、しょうゆの味ばかり、みそラーメンならみその味ばかり強く感じちゃう。だから洋食を食べる機会が増えました。日本食に比べて味が単純だからなのか、おいしく感じちゃうんです。生クリームのような甘いものも大好きになっちゃって、毎日のようにコンビニでスイーツを買っています。

　それから声の音域がすごく狭くなりました。こうしてしゃべっている分には問題ないですが、カラオケで以前は出ていたキーが出ません。

――今回のがん以前に大きな病気の経験はありましたか。

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