外出に困る高齢者へ「移動支援」…安定した運行体制作りに課題

　住民ボランティアらが高齢者の買い物や通院などの送迎を担う「移動支援」が各地で広がっています。外出に困る高齢者が増える中、新たな交通手段として期待されていますが、担い手の確保や運行の体制作りが課題になっています。自治体は補助金を出したり、運転手の養成講座を開いたりして活動を後押ししています。（三浦ちひろ）

　「家の前まで迎えに来てもらえるなんて。ありがたいわね」

　４月下旬、愛知県日進市岩崎台の住宅街。小雨が降る中、買い物用カートをひいた女性（９０）が車に乗り込んだ。

　運転するのは、岩崎台まちづくり推進協議会のボランティア。高齢者２人が先に乗っており、車で５分ほどのスーパーに向かった。

　車は毎週水曜日に、登録した希望者宅を回り、スーパーに立ち寄った後、それぞれの自宅まで送り届ける。利用者は１回につき２００円を支払う仕組みだ。一人でスーパーに向かうのが難しい高齢者の「移動支援」を担っている。

　女性は普段、歩いて１０分ほどの別のスーパーを利用する。雨の日や、たくさん買い物をして荷物が重くなった時に苦労する。自転車で出かけていたが、年を取る

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