シニアカーで転倒、介護ベッドに挟まれる…「福祉用具の事故防げ」 適切操作をメーカーが指導

　電動車いすや介護ベッドなどの福祉用具は、日常生活を支えてくれる心強い味方ですが、事故も起きています。身体機能が低下し、介助が必要になった高齢者が使うことから、少しの操作ミスが重大な結果につながりやすいためです。製造会社や国が、安全な利用のための取り組みを進めています。（板垣茂良）

シニアカーに乗る望月さん（右）に注意点を伝える大原さん（静岡県藤枝市で）

　「道路の右側に寄りすぎて走行すると、側溝があるので危ないですよ。５０センチは空けましょう」

　静岡県藤枝市で４月中旬、シニアカー（ハンドル付き電動車いす）を運転する望月 喬彦（たかひこ） さん（８８）に、福祉用具専門相談員の大原清人さん（４７）が声をかけた。望月さんは、いつもこの道を通って、自宅から２キロ離れたスーパーに向かう。

　シニアカーを運転している人は道路交通法で歩行者と同じ扱いのため、道路の右端を通らなければならない。スピードも最高時速６キロと、大人の早歩きほどに制限されている。

　大原さ

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