［医療ルネサンス］医師偏在対策の今＜１＞診療所維持へ　医師募集

　新潟県と接する山あいにある福島県西部の只見町。朝日診療所で１０月３０日、町内に住む女性（８７）が所長の城大祐さんから「体調は変わりないですか」と声をかけられ、「落ち着いています」と応じた。約１０キロ離れた自宅から月１回通う。

長年通院する女性患者（左）を診察する城さん

　女性は数年前、全身の節々に強い痛みが走り、診療所に駆け込んだ。皮膚の病気に伴い関節に炎症が起きる 乾癬（かんせん） 性関節炎と診断された。月２回の点滴治療で痛みは改善し、今は薬の服用で症状は安定している。

　診療所は、東京２３区の約１・２倍の広さがある町で唯一の医療機関で、女性は「近くにあり何でも相談できる大事な存在」と話す。

　約１年前には常勤医が不在となり、診療の継続が危ぶまれる事態に陥った。

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