「虐待」漫画モデルの母が提訴　作者ら相手取り…難病衰弱死無罪

　大阪府茨木市で２０１４年に起きた難病女児の衰弱死を題材にした漫画で虐待した親として描かれ、名誉を傷つけられたとして、無罪が確定した母親（２５）らが出版元の「ぶんか社」（東京）と作者に慰謝料など計１１００万円の損害賠償と作品の公表差し止めを求め、大阪地裁に提訴した。出版社側は１日の第１回口頭弁論で請求棄却を求めた。

　実際の事件や人物を描いた漫画は「実録漫画」と呼ばれる。事件では、和歌山市の毒物カレー事件（１９９８年）や首都圏の連続不審死事件（２００９年）などが取り上げられ、コンビニなどを中心に販売されている。

　原告は母親と義父（２８）。訴状によると、同社は１８年１月、２人をモデルにした漫画を電子書籍で発行。作者は、母親を「子殺し毒ママ」と表現し、２人について、女児に食事を与えず、ベランダの柵に縛りつけるなどした親として描いたとしている。

　２人は、刑事裁判で虐待が否定されたのに、女児を殺した親と表現されたと主張。作品中で２人は仮名だが、女児の病名や居住する自治体名から２人がモデルと特定されるとし、「漫画は読者に誤った人物像を植えつける。悪意に満ち、極めて悪質だ」と訴えている。

　同社は「担当者が不

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