病院経営支援　実情踏まえて…コロナ禍で財政悪化

積極的に新型コロナ患者を受け入れた東京都杉並区内にある河北総合病院の新型コロナ外来専用入り口

　新型コロナウイルスの影響で病院経営が悪化し、公的支援策が打ち出された。対応に遅れが指摘されていた東京都でも、今月になって病床確保に対する補助金など財政支援の動きが具体化しつつある。財源が限られるなか、コロナ診療という「不採算医療」にどう向き合うべきか、一連の出来事が問いかけている。（編集委員　高梨ゆき子、医療部　竹井陽平）

　■対象拡大

　お盆を間近に控えた８月前半、東京都内の病院へ、都から支援策の変更を伝える文書が届いた。新型コロナの病床確保に対する補助金の対象を拡大する通知だった。年末以降ともみられていた支給時期は来月末をめざすという。

　「これが迅速に充当していただけるなら……」。東京医大病院の三木保院長は胸をなで下ろした。

　支援を拡充する国の今年度第２次補正予算は６月に成立したが、行政側の明確な説明がないまま不安を募らせていた医療

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