胃カメラ 穴あきマスクで感染防止…大阪市大チーム検証

　新型コロナウイルスの感染対策で、胃カメラなどによる内視鏡検査の際、患者らに穴あきマスクを着けると飛沫（ひまつ）の拡散を抑える効果があるとする検証結果を、大阪市立大の研究チームが発表した。

　論文が国際医学誌の電子版に掲載された。院内感染を恐れ、がん検診を控える動きが出ていたが、チームの丸山紘嗣・大阪市立大病院講師（消化器内科学）は「簡便で安価な方法で検査を安全に行える」と話す。

　内視鏡検査では、口から胃カメラなどを入れた状態で患者らがせき込むと、飛沫が周囲に広がるため、医療従事者らに感染の恐れがある。緊急事態宣言を受け、日本消化器内視鏡学会は一時、緊急性のない検査の延期の検討を医療機関に求めた。

　チームは、噴霧器と蛍光塗料を使い、せきの飛沫の拡散を実験で再現した。実習用のマネキンの口に胃カメラを入れてせきをした状態にすると、医師の胸や腹部、両手足などに多量の蛍光塗料が付いた。約１・３メートル離れた床にまで広がった。

　一方、マネキンに不織布のマスクを着け、約１センチ大の穴から胃カメラを通した場合、大半の飛沫がマスク内にとどまり、医師の腹部に少量が付いただけだった。

　自治体のがん検診を請け負う「日本対がん協会」（東京都）が６月、協会支部にアンケートを実施した結果、受診者は

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