将来の排せつ介助に備えて　中高年「ＶＩＯ脱毛」　下腹部など３か所　痛みや汚れの原因除去

脱毛について説明する医師（左）。事前に十分な説明を聞き、検討してから施術を受けたい（リゼクリニック提供）

　排せつ時の介助を受けやすいようにアンダーヘアを脱毛する「介護脱毛」。介護される立場になる将来を見据え、脱毛する中高年が増えているという。ただ、脱毛を巡るトラブルも増加しており、事前に十分な説明を受けたうえで検討したい。（板東玲子）

　高齢者施設でケアマネジャーとして働く大阪府の男性（３９）は、下腹部などの脱毛をするために、昨年夏から医療機関に通っている。男性は施設で認知症高齢者の排せつケアにあたった際、毛に絡んだ汚れを取ろうとして「痛い、やめて」と、強く抵抗されたことがあるという。このため「毛がない方が将来、楽かなと思った」と、通院の理由を語る。

　下腹部、股間、肛門周辺の３か所の脱毛は、各部位の形になぞらえて「ＶＩＯ脱毛」などと呼ばれる。毛に汚れが付着するとにおいやかゆみの原因、介護者の負担になる可能性もあるため、脱毛する中高年が増えているという。

　レーザー光線で毛根組織にダメージを与えて毛が生えにくくするなどの脱毛は、専門の医療機関で受けられる。また、エステでは、医療行為に該当しない範囲での光を使った除毛などの施術を行っている。

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