死亡２年ぶり増加…「老衰」目立つ

投稿日 2022年2月26日 05:00:00 （医療総合）

　２０２１年の人口動態統計の速報値で、２年ぶりに死亡数が前年比で増えた。２０年は新型コロナへの感染対策が強化された影響か、インフルエンザや肺炎による死亡が減り、１１年ぶりに減少したが、２１年は高齢化の進展に伴う増加基調に戻った。死因の傾向をみた専門家からは、コロナ禍中の高齢者の衰弱を危惧する声も出ている。

　公表されている２１年１～９月の死因別データをみると、感染症などによる肺炎は前年同期比で７・３％減少した。一方、のみ込む力が低下し食べ物などが気管に入って起こる 誤嚥（ごえん） 性肺炎は同１７・６％増加、老衰も同１５・９％増えた。

　日本老年医学会理事長の秋下雅弘・東京大教授は「感染症による肺炎の減少が続いているのは、コロナ対策が影響しているのだろう。だが、コロナ禍で高齢者が外出を控えたことで体力が低下し、誤嚥性肺炎や老衰の増加につながった可能性はある」との見方を示す。

　日本プライマリ・ケア連合学会副理事長の大橋博樹・多摩ファミリークリニック院長は「統計値にはまだ表れていないが、コロナ禍の受診控えに伴う持病の悪化の影響

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