新型コロナ　債務過剰の事業者「支援を」…自民提言へ　減免や債権買い取り

　自民党の金融調査会（片山さつき会長）は、新型コロナウイルスの感染拡大で債務負担に苦しむ事業者に対し、金融機関からの債権買い取りや債務減免などの支援を行うよう求める内容の提言をまとめた。近く政府に提出する予定だ。

　提言では、「国の行動制限により厳しい状況に置かれた事業者に対し、債務の負担軽減に取り組むことが国の責務」と指摘した。具体的には、債務の大きい中小企業や地域の中核企業を対象に、官民ファンド「地域経済活性化支援機構」などが金融機関から債権を買い取り、事業の再生支援を行う仕組みを提唱している。同時に債務も減免し、負担軽減を図ることを盛り込んだ。政府にはファンドへの予算措置を求めている。

　コロナ禍を受け、政府は実質無利子・無担保融資などの制度を整えたが、相次ぐ感染拡大で債務が膨らんでいる事業者は多い。東京商工リサーチの４月の調査では、中小企業の約２１％が「コロナ後に（債務）過剰となった」と回答している。

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