臓器移植を待ち続けた我が子、「ドナーさえ見つかっていれば…」遺族の悲痛な訴え

投稿日 2023年1月16日 14:44:00 （医療総合）

　難病で臓器移植を希望しながら、手術を受けられないまま亡くなる子どもが後を絶たない。国内のドナー（臓器提供者）不足が要因で、遺族は「臓器提供で救える命があると知ってほしい」と訴えている。（虎走亮介、野口恵里花）

晴己ちゃんの遺影を手に思いを語る藤原さん（昨年１２月、神奈川県大和市で）＝佐々木紀明撮影

　「晴ちゃんはきっと助かる。そう信じて２年近く待ったのに……」。神奈川県大和市の会社員藤原健さん（４０）は、２０２１年１２月に亡くなった三男・晴己ちゃん（当時２歳）の遺影を前にそう語った。

　生後数か月たった頃から風邪のような症状が続き、心機能が低下する「拡張型心筋症」と診断された。１歳を前に、補助人工心臓（ＶＡＤ）装置のある国立循環器病研究センター（大阪）に入院。医師から「心臓移植を受けない限り助からない」と宣告された。

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