震災の９日後　帰ってきたタロウ…岩手・田野畑　漁師との絆を描いた写真絵本

投稿日 2023年5月23日 15:00:00 （医療総合）

　東日本大震災で被災し、９日後に重油まみれになりながらも生還した犬と飼い主の男性漁師の絆を描いた写真絵本「漁師犬タロウ」（新日本出版社）が出版され、話題を呼んでいる。撮影と執筆を手がけた山梨県笛吹市の写真家・尾崎たまきさん（５２）は「諦めず、自力で家に戻ったタロウの姿が被災地の希望になればうれしい」と話している。

写真絵本を手に「ペットを大切にする気持ちも学んでほしい」と語る尾崎さん（山梨県笛吹市で）＝高村真登撮影

　飼い主は、今年２月に６５歳で亡くなった岩手県田野畑村の漁師・佐々木 公哉（きんや） さん。タロウは２０１９年に１９歳で死んだ。

　尾崎さんによると、佐々木さんは船でミズダコ漁をしていた。船首にはいつもタロウがいて、タコの餌を狙うカモメをほえて追い払っていたという。佐々木さんはタロウを「漁師犬」と呼んでかわいがった。

　震災が発生し

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