児童手当、高校生まで月１万円支給へ…所得制限は撤廃し第３子以降に月３万円も検討

　政府は、「次元の異なる少子化対策」の柱と位置づける児童手当について、現行は中学生までの支給対象を拡大し、高校生１人あたりについても月額１万円を支給する方針を固めた。３歳～小学生についても、第３子以降の支給額を月額３万円に倍増する方向だ。

首相官邸

　複数の政府関係者が明らかにした。政府は３月末に少子化対策のたたき台を策定し、２０２４年度からの３年間で行う「加速化プラン」を示した。児童手当の拡充策や、新たな保育所制度の創設をはじめ、追加予算として年３兆円程度が必要と見込んでいる。

　現行の児童手当は中学生以下が対象だ。０～２歳は一律月１万５０００円、３歳～小学生は第１、２子が１万円、第３子以降が１万５０００円となっている。中学生の支給額は一律１万円だ。

　政府が児童手当の拡充に乗り出すのは、子どもがいる世帯の経済的な負担の大きさが少子化の大きな要因とみているからだ。現在は、所得制限を設けており、年収１２００万円以上は支給対象外。夫婦の一方が、年収９６０万円以上などの場合は子供１人あたり５０００円が給付される。政府はこうした所得制限も撤廃する方向で調整している。

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