「こどもの居場所づくりに関する指針」案まとめる　こども家庭庁…オンライン空間も含める

　こども家庭庁は、「こどもの居場所づくりに関する指針」の案をまとめた。政府は年内に指針を閣議決定し、各地の取り組みに生かしてもらいたい考えだ。

　地域で人とのつながりが希薄化する中、児童虐待の相談対応件数が増加し、不登校の児童や生徒、自殺者も増えている。こうした状況から、政府は、子どもが自宅や学校以外で安心して過ごせる場の普及を目指している。

　指針案では、「居場所がないことは孤独・孤立の問題と深く関係しており、こどもが生きていく上で居場所があることは不可欠」だと強調した。

　その上で、居場所について、子ども食堂や学習支援の場、学校や児童館などの物理的な場所だけではなく、遊びや体験活動、ＳＮＳやゲームなどのオンライン空間も含まれると定義。「居場所と感じるかどうかは、こども・若者本人が決めること」だとして、主体性を大切にすることを掲げた。

　子どもが身近な地域で、成長段階に応じた居場所を切れ目なく持つことが重要だと指摘。民間団体や地域住民、学校、企業、市区町村などが重要性について理解を深めた上で、子どもの声を聞きながら居場所づくりを推進するよう求めている。

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