海外新薬　国内薬価上げ…５～１０％、厚労省　迅速導入なら

投稿日 2024年2月7日 05:00:00 （医療総合）

　欧米で承認された薬が日本で使えない「ドラッグロス」の解消を目指し、厚生労働省は、海外の新薬を日本へ迅速に導入した場合、薬価を引き上げる方針を決めた。薬価に５～１０％分が上乗せされる。欧米の製薬会社が日本で新薬を早期に開発すれば、より収入を得やすくすることで、日本と海外での同時開発を促す狙いだ。

　新設するのは「迅速導入加算」と呼ばれるもので、新薬を欧米から遅れることなく、日本に導入したのを評価する仕組み。▽新薬開発を複数の国で進める「国際共同治験」を日本も入れて実施▽承認申請が欧米より早いか、遅くても６か月以内――などの条件を満たす場合、薬価を引き上げる。

　最近は、米国の創薬ベンチャーによる新薬開発が活発化している。革新性のある新薬について、薬価をすぐに引き下げずに維持して評価する仕組みがあるが、製薬会社は日本で一定程度の開発実績を持つことが条件の一つになっている。新規参入した創薬ベンチャーには不利になるため、この条件は原則廃止する。

　いずれも２０２４年度の薬価制度改革に盛り込んだ。欧米で承認された薬のうち、日本では約７

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