［医療ルネサンス］変わる難病法＜１＞医療費　診断日に遡り助成

投稿日 2024年2月27日 05:00:00 （医療総合）

　「初めて倒れた時は本人も家族も治療に必死で、難病の医療費助成の手続きなんて、すぐにはできませんよね。そのせいで家計に大きな負担がかかりました」

高次脳機能障害の支援者の講座で、自身の体験を語る阿部さん（２０２３年１１月撮影）＝本人提供

　高校生の時に、原因不明の脳血管の難病「もやもや病」と診断された盛岡市の阿部類さん（３８）は、自身の体験を振り返る。

　もやもや病は、脳の血管が狭くなり、頭痛や言語障害などを招く。脳の検査画像で、毛細血管がもやもやした煙のように映ることが病名の由来だ。脳出血を起こすこともある。

　阿部さんの場合もそうだった。カラオケで熱唱中にひどい頭痛に襲われた。翌日になっても痛みが引かず病院を受診、もやもや病による軽い脳出血と診断された。このときは３週間ほどで退院できたが、大学院生時代に２度目の脳出血が起きたときは意識を失い手術

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