胚モデル「１４日超」容認…政府作業部会　人へ移植は認めず

投稿日 2024年4月18日 05:00:00 （医療総合）

　政府の生命倫理専門調査会が設けた作業部会は１７日、人の受精卵（胚）に似た「胚モデル」を作る研究について、一定の規制を設けた上で１４日超の培養を容認すべきだとする報告書をとりまとめた。調査会で報告書をもとに改めて議論を進め、年内にも方向性を示す方針だ。

　胚モデルは、ｉＰＳ細胞（人工多能性幹細胞）やＥＳ細胞（胚性幹細胞）などから受精卵の特徴の一部を再現した細胞の塊。卵子と精子による受精を経ずに作ることができ、不妊や先天性疾患の原因究明などに役立つとみられるため、国内外で研究が急速に進んでいる。その一方で、技術が進歩すれば本物の人の受精卵に近づく可能性があり、政府は研究ルールのあり方を検討中だ。

　人の受精卵を使った研究では、培養期間を、臓器などの形成が本格化する前の１４日以内に制限する「１４日ルール」が採用されている。

　作業部会の報告書では、胚モデルは「当面は個体（人）が発生する機能を持つようなものではない」として、１４日ルールの適用は不要だとした。一方、人へ移植することは認めず、培養は受精後８週に相当する段階を上限にすべき

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