［医療ルネサンス］人工心臓で生きる＜３＞緊急対応学び家族が介助

投稿日 2024年4月24日 05:00:00 （医療総合）

退院してからの日々を次女と振り返る千代島さん（右）（大阪府吹田市の大阪大病院で）

　２０２２年１月、兵庫県尼崎市の千代島耕一さん（６９）は心筋 梗塞（こうそく） で倒れたことをきっかけに、重い心不全と診断された。救急搬送先の病院での入院生活を送るなか、気がかりだったのは社長を務める塗装会社の行く末だった。

　「仕事を中途半端に投げ出すことはできない」。主治医に相談すると、補助人工心臓をつけることを提案された。仕事への復帰を目指せる唯一の治療法と聞き、人工心臓を植え込む手術を受けるため大阪大病院（大阪府吹田市）に転院した。

　人工心臓の治療に関連する学会などが定めた基準では、人工心臓をつける際には「ケアギバー」（介助者）の確保が前提となる。退院から６か月程度、同居して常に見守り、人工心臓の不具合が起きた時の緊急対応を担う。

　千代島さんは家族と相

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