溶連菌感染症　感染拡大が続くのはなぜ？　毎年ピークは春から初夏と、冬…主な症状は発熱、頭痛、のどの痛み

　「溶血性レンサ球菌（溶連菌）」というありふれた細菌がのどに感染して起こる病気が溶連菌感染症です。子どもがかかることが多く、早期受診して処方された抗菌薬を飲みきることで治療できます。コロナ禍ではあまり流行していませんでしたが、昨年５月頃から感染拡大を続けています。（松田祐哉）

　溶連菌は羊の血液を含んだ培地で培養すると、菌が周囲の赤血球を溶かします。また、丸い菌が連鎖していることからこの名前が付きました。多くの種類がありますが、その中の「Ａ群溶血性レンサ球菌」が感染症を引き起こすことが多いです。

　発症しやすいのは５～１５歳頃で、最も多い症状はのどの炎症です。急に発熱と頭痛が起き、のどの痛みが続くのが典型的な例で、皮膚炎などを引き起こすこともあります。

　菌は数％から３０％程度の子どもが持っており、のどの奥に定着しています。 飛沫（ひまつ） 感染で、大体２メートル以内の会話で感染すると考えられます。

　学校や家庭での感染が多く、冬と、春から初夏にかけての２回、感染のピークが来ます。学校の授業期間に感染が増え、冬休みや夏休みにいったん感染が落ち着く傾向があり

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