特養で１２年　飼い犬「大喜」　職員に抱きしめられながら天国へ・・・食べられなくなっても目に力　命の尊厳教わった

入居者や職員に命の尊厳を教えてくれた大喜（「さくらの里山科」で）

　ペットと暮らせる特別養護老人ホーム「さくらの里山科」で暮らしていた犬の「大喜」が３月２７日に旅立ちました。

　保護犬出身だったので正確な年齢は分かりません。１２年前の当ホーム開設とほぼ同時に迎え入れた時、推定２～３歳ということでしたから、今年で１４～１５歳ということになります。しかし、良き相棒で、同じ推定年齢の「 文福(ぶんぷく) 」と比べると、最近は大喜の方が明らかに年が上のように感じられました。そこで私たちは、大喜の“享年”を１６歳としました。中型犬としてはかなりの高齢です。だから、大喜に天寿をまっとうさせてあげることができたのかなと考えています。

　大喜が保護されて保健所にいたのは１３年前、２０１１年の秋のことです。“享年”を１６歳とすると当時は３歳。まだ子どもっぽさを残す若さで、殺処分という死の恐怖におびえていました。幸運なことに、動物愛護団体の「ちばわん」さんが引き取り、命を救われます。そのボランティアスタッフの家で、文福と出会ったのです。それ以来、２匹は１２年以上にわたって、ずっと一緒に暮らしてきまし

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