［医療ルネサンス］肺がん＜２＞早期の「粒子線」に保険適用

投稿日 2024年6月17日 05:00:00 （医療総合）

　「痛みも何もなく、拍子抜けした」

ウォーキングで体力作りに励む平田さん（５月、千葉県で）

　千葉県市原市の平田恒久さん（７７）は、２０２１年１月、量子科学技術研究開発機構ＱＳＴ病院（千葉市）で早期肺がんの「重粒子線治療」を受けた。装置に横になり１５分程度照射を受ける。治療は１日だけで、日帰りだった。

　大手旅行会社の添乗員として土日もなく国内外を飛び回り、深夜まで行程表を作ってきた。初めて肺がんが見つかったのは、６０歳で受けた会社の健康診断。「あと何回桜を見られるだろう」。地元の総合病院で０７年、右肺の上葉を切除する手術を受けた。

　それを機に、１日３０本吸っていたたばこをすっぱりやめた。「またがんになっても、早く見つけて治療するのが一番だ」と、毎年検診を受け続けた。

　

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