［医療ルネサンス］がん患者と心臓＜５＞適切運動量知り　リハビリ

投稿日 2024年7月12日 05:00:00 （医療総合）

心肺運動負荷試験の手順を確かめる木田さん（左から２人目）ら＝聖マリアンナ医大提供

　「だんだんとペダルが重くなりますよ」

　５月下旬、聖マリアンナ医大病院（川崎市）の一室。運動中の体の変化を測定するための装置「自転車エルゴメーター」をこぐ乳がん患者の女性（４４）に、循環器内科医の木田圭亮さんらが声をかけ、見守っていた。

　女性は、この装置を使って、個々の体力に適した運動量を調べる「心肺運動負荷試験」を受けていた。心電図や血圧のほか、鼻と口の周りを覆う特殊なマスクを装着して、呼吸で取り込む酸素量や排出する二酸化炭素の量も測定する。

　３０分ほどの負荷試験では、少しずつ運動の強度を上げた。不整脈などの異常はみられず、「３～４メッツ（ＭＥＴｓ）」という強度までの運動は問題ないとされた。軽い筋力トレーニングや自転車、体操などが当てはまる。木田さんは、女性に

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