成年後見制度とは？　知的障害者らに分かりやすく説明するサポートブック　NPO法人が製作…本人抜きで話を進ませない

　成年後見制度について、知的障害者らに分かりやすく説明するためのサポートブックを、横浜市のＮＰＯ法人「つなぐ」が製作した。判断能力の不十分な人に代わり、家庭裁判所の選んだ後見人が財産管理などを行う仕組みを巡り、本人に十分な説明がされていない現状があるためだ。同法人は「障害があっても、周囲が工夫して伝えれば、自分でものごとを決められる」と活用を呼びかけている。（小沼聖実）

サポートブックを活用し、宮本さん（右）に説明する根岸さん（１２日、横浜市で）

　「お父さんとお母さんは年をとっていきます。今までお手伝いしてくれたことができなくなったら、誰が代わりにやってくれるかな」。７月中旬、「つなぐ」の事務所で、副理事長の根岸満恵さん（６８）が、「意思決定サポートブック」を開き、脳性まひのある宮本貴啓さん（４６）に話しかけた。

　「つなぐ」は、後見制度の利用の相談に乗ったり、障害者の後見人を引き受けたりする法人で、２０１９年の設立以来、約４０人の後見業務を担う。宮本さんもその一人で、今年１月から支援を受ける。「目に見える形で説明してくれてよかった

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