［医療ルネサンス］衆院選　政策に期待する＜２＞がん検診データ　一元化を

投稿日 2024年10月16日 05:00:00 （医療総合）

　「全国どこでも質の高いがん治療が受けられ、安心して暮らせる環境を」。患者の切実な訴えが政治を動かし、２００６年６月、がん対策基本法が成立した。１８年が経過し、がん対策は各分野で前進したが、がんから国民の命を守る取り組みは途上だ。

　同法に基づく基本計画の改定に携わった福井県健康管理協会がん検診事業部長の松田一夫さんは「高齢化が進む中、検診を何歳まで受ければよいかなどの議論は深まらない。前提となるデータも乏しい」と語る。

　がん検診は、市区町村が公費で実施する住民検診のほか、企業や健康保険組合が行う職域検診と、個人の希望で受ける人間ドックなどの任意型検診がある。

　住民検診は健康増進法に基づく事業で、国は、がん死亡率を下げる効果が確かめられた五つのがんの実施を推奨、市区町村ごとの受診者数を把握する。

　一方、職域と任意型は、法的根拠がな

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