［医療ルネサンス］動物のちから＜２＞闘病の女児　最期まで笑顔

投稿日 2024年11月7日 05:00:00 （医療総合）

アイビーをなでる香生凛ちゃん（東京都立小児総合医療センターで）＝シャイン・オン・キッズ提供

　その女の子は、おしゃまな性格で、最期まで病気は治ると信じていた。東京都立小児総合医療センターに小児がんで入院していた久保 香生凛（かいり） ちゃん。懸命な闘病もかなわず、２０２１年１１月に亡くなった。１０歳、小学４年生だった。

　１９年１０月、小学２年生だった香生凛ちゃんは、東京都青梅市の自宅から小学校まで、徒歩で１０分ほどのところを、４０分もかかるようになった。高熱に加え、腰の周辺も痛がるため、市内の病院を受診した。検査の結果、「うちでは対応できない」と告げられ、救急車で同センターへ搬送された。

　原因は「 横紋（おうもん） 筋肉腫」という筋肉のがん。既に他の臓器や組織に転移し、手術はできなかった。抗がん剤治療が始まり、副作用で髪の毛は抜け、顔はむくんだ。

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