［医療ルネサンス］シリーズ薬　創薬　識者に聞く＜１＞バイオ薬　開発体制急務　中外製薬名誉会長　永山治さん

投稿日 2024年11月25日 05:00:00 （医療総合）

　海外で承認された薬が使えない「ドラッグロス」を解消し、日本の創薬力をどう高めていくのか。製薬企業や投資家、医療者、患者など様々な立場の識者６人に、現状の課題と今後の展望を聞いた。

◎

１９４７年生まれ。銀行勤務を経て、７８年に中外製薬入社。９２年に代表取締役社長、２０２０年から現職。１９９８～２００４年に日本製薬工業協会会長、１９年から政府のバイオエコノミー戦略の有識者会議座長も務める。

　日本が米国に並ぶ創薬の先進国だったのは、化学合成の「低分子薬」が中心だった２０世紀のこと。製薬企業一社で創薬が自己完結できた時代だった。

　それが１９９０年頃から、米国を中心に抗体や細胞といった生物由来の「バイオ医薬品」の開発が進み、薬の創り方が多様化した。

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