薬安定供給へ責任者…厚労省、企業に義務づけへ

投稿日 2024年11月30日 15:00:00 （医療総合）

　厚生労働省は、医薬品の安定供給を担う責任者の設置を製薬企業に義務づける方針を決めた。生産や品質保証、原薬調達など社内の各部門を統括し、連携や調整を進める。国内では医薬品の供給不足が４年近く続いており、対策を強化する。

　医薬品医療機器法などでは、製薬企業に対し製造販売、品質保証、安全管理の３領域で責任者の設置を義務づけている。厚労省は２８日の専門家部会に「安定供給体制管理責任者（仮称）」を加えるなどの対策案を示し、了承された。来年の通常国会に同法の改正案の提出を目指す。

　対策案では、安定供給のための手順書の作成を製薬企業に求めることも盛り込んだ。供給不足を防ぐため、手順書では「原薬について複数の流通経路を確保する」「生産計画を適切に見直す」などの具体的な対応を定める。手順書の作成や順守の状況は、新たな安定供給の責任者がチェックを担う。

　国内では２０２０年末頃からジェネリック医薬品（後発薬）を中心に薬の供給不足が続く。日本製薬団体連合会などの２４年１０月調査では、先発品を含む医薬品１万６７７０品目のうち３１０３品目（１８・

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