「紅麹」問題後に就任した小林製薬の山根聡社長が退任…後任に豊田賀一執行役員が昇格

小林製薬の山根聡社長（中央）

　小林製薬は２１日、山根聡社長（６４）が退任し、後任に豊田賀一執行役員国際事業本部長（６０）を充てる人事を発表した。取締役選任議案として、３月に開催予定の定時株主総会に諮る。山根氏は「 紅麹（べにこうじ） 」サプリを巡る健康被害問題を受け、昨年８月に創業家以外から初めて社長に就いた。

　大株主の香港系投資ファンド「オアシス・マネジメント」から開催を要求されていた臨時株主総会については、２月１９日に開くと発表した。オアシスは紅麹問題を巡り、「現経営陣には抜本的な改革を委ねられない」として、社外取締役３人の選任など２議案を提案している。小林製薬は、両議案に反対する意見を表明した。

　また、小林製薬は、前会長の小林一雅氏ら問題発覚当時の取締役７人に、約１１０億円の損害賠償を求める提訴はしないことも明らかにした。会社法では、会社が株主からの請求を拒否すれば、株主が株主代表訴訟を起こすことができる。

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