脳腫瘍、悪性リンパ腫、白血病、大腸がん、肺がんになった５０歳代男性　生存率は「２％」…掲げた目標は？

　元ＩＴベンチャー社長で横浜市内に住む高山 知朗(のりあき) さん（５３）は、この十数年で脳腫瘍、悪性リンパ腫、白血病、大腸がん、肺がんと五つものがんを経験しました。各がんの５年生存率をかけ合わせると、わずか２％という絶望的にも思える状況をどのように乗り越えてきたのか、うかがいました。（聞き手・藤田勝）

５度のがんの経験を語る高山さん（横浜市内で）

――４０歳での脳腫瘍に始まり、５度のがんが、転移や再発ではなく、すべて違うがんだったのですね。

　そうです。ただ、脳腫瘍の後の悪性リンパ腫と白血病は関係があって、悪性リンパ腫の抗がん剤治療の影響で白血病を発症してしまったようなのです。

　悪性リンパ腫の治療後の定期検査で血液を調べたとき、先生が「あれっ」っていう顔をして「精密検査をしましょう」と言ったとき、まず心配したのは再発でした。結果は再発ではなかったのですが、急性骨髄性白血病という新たながんだったことがショックでした。その日の夜は、大泣きする娘を囲んで、家族３人で身を寄せ合って泣きました。

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