［医療ルネサンス］頭頸部がん＜４＞薬物治療　選択肢広がる

投稿日 2025年1月31日 05:00:00 （医療総合）

がんの進行を抑える薬の点滴を受ける女性（国立がん研究センター中央病院で）＝画像の一部を修整しています

　がんの再発が２０２３年６月に判明した埼玉県ふじみ野市の女性（９０）は、国立がん研究センター中央病院（東京都）に薬物治療のため１年半通院している。根治を目指すものではないが、２種類の薬の点滴を週に１回受け、がんが縮小したため、同年１１月から３週に１回に減らしている。

　薬の副作用で爪が剥がれやすくなったり、周囲の皮膚がひび割れたりするので、外出時は手袋をしている。軽い手先のしびれもあり、痛みを感じることもある。それでも、「途中で治療をやめたくなるほどつらくはない」と話す。

　６年ほど前、右耳の下側が膨らみ、加齢のせいだと思っていた。１９年７月に都内の病院で、耳の下側にあり、唾液をつくる「耳下腺」のがんと診断された。耳下腺がんを含む「 頭頸部（とうけいぶ） がん」は、放射線治療が有効で、年齢も考慮してこの治療が行われた。が

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