［医療ルネサンス］増える高齢者の救急搬送＜２＞新病棟で治療、退院支援も

投稿日 2025年3月20日 05:00:00 （医療総合）

　高齢者救急の新たな受け皿として「地域包括医療病棟」を設ける動きがある。

地域包括医療病棟で夫（左）や理学療法士（右）に付き添われ、歩行訓練に取り組む女性＝右田病院提供

　東京都八王子市にある右田病院（１１８床）のリハビリテーション室。３月上旬の午後、入院する８０歳代の女性が歩行訓練に取り組んでいた。女性は１０日ほど前、自宅で転倒して救急搬送され、腰の骨の圧迫骨折と診断された。入院前は夫と２人暮らしで、介護サービスは使わずに自立した生活を送っていたという。

　複数の持病があることが多い高齢者は、入院をきっかけに全身状態が悪化することがある。病棟科長で看護師の大沢加奈子さんは「救急搬送の前後で介護が必要になるなど生活が一変することが少なくない。本人や家族の意向を聞きながら、退院後の介護体制を整える」と説明する。

　この病院が設けるのが、地域包括医療病

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