尋常性白斑　自分の皮膚を使った再生医療製品とは？　「温泉に行ける」と２３歳女性…一部の患者に保険適用

　皮膚の色が抜けて白い部分ができる「尋常性白斑」という病気があります。顔など露出する部分に症状が出ることで悩む人も少なくありません。この病気の治療に、自分の皮膚の細胞を培養させて作った表皮を患部に移植する再生医療製品が、昨年１０月、一部の患者を対象に公的医療保険の適用となりました。（有村瑞希）

　皮膚には、色素をつくる「メラノサイト」と呼ばれる色素細胞が存在します。尋常性白斑は、このメラノサイトが減ったり、なくなったりして肌が部分的に白くなる病気です。ウイルスなどの外敵を排除する免疫に異常が生じ、メラノサイトを攻撃するためと考えられています。人口の０・５～１％の割合で発症すると推定されています。

　治療は、免疫の働きを抑えるステロイドの塗り薬や特殊な紫外線を患部に照射して色素の再生を目指す光線療法などを単独または組み合わせて行います。３か月から半年かけて、効果を検証し、改善がみられなければ、皮膚の細胞や組織を患部に移植する外科治療が選択肢に入ります。

　公的医療保険の適用となる外科治療としては、正常な皮膚の一部を薄くそぎ取り患部に移植する分層植皮術や、直径数ミリの円柱状の皮膚を田植えのように移

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